ナマステ、ムラタです。
今回は前回のプラグイン翻訳記事で使用した「Namaste! LMS」を使用してLMSを構築してみます。
そもそも「LMS」とはなんぞやと思いますが。
「LMS」とは「Learning Management System」の略称で、eラーニング(PCやスマホなどの機器を使った学習)の実施に必要な教材の配信や受講生の成績などを統合して管理するシステムのことです。
目次
プラグイン導入
今更書く必要もないでしょうが、Wordpressの管理画面より「プラグイン」の「新規追加」で「Namaste!LMS」と検索すると出てきますので、そこからインストールします。今回使用したVerは1.6.8.2です。
前回の記事でお伝えした通りこのプラグインは全て英語で書かれているため、ここで紹介する各機能の説明や名称などは自分の拙い英語力とGoogle先生によるエキサイティングな翻訳によるものです。
もしこのプラグインを使われる方で英語に自信がある方はご自分で翻訳されることを推奨します。
さて、Namaste! LMSではざっくり分けると下記のような機能が使用できます。
- コースの作成
- レッスンの作成
- 課題の作成
- 生徒の管理
- 証明書(コースを完了したことの証明)の作成
- 成績(コース毎に生徒に付与する任意のグレード)の設定
他にも別途プラグインを連携させて課題に柔軟性をもたせたり、コースを受講するための支払い設定やポイントシステムなど様々な機能があります。
ちなみにこのプラグイン有料版もあり、より優れた機能を活用できるようです。
たとえば・・・
- 購入後1年間の無料サポート(ただしメールでのやりとりのみ?)
- 翻訳対応(日本語が含まれるかは不明)
- クラスを作成し、それに基づいてコースへのアクセスを制限する
- 無制限のドメインライセンス(?)
他にもたくさん機能が追加されているようですが、ちょっと何言ってるか分からない感じでした。言葉の意味は分からないがとにかく凄いということです。
それではひとつひとつの機能を少し掘り下げて紹介していきましょう。
設定
コースの作成
インストールと有効化が済んだらまず「コース」を作成します。なにはともあれコースがなければ始まりません。
管理画面の「Courses」よりコースの作成や編集を行います。
一覧画面ではコース毎のアクセス数やカテゴリーが確認できますが、カテゴリーは何故かカスタムタクソノミーではなくデフォルトのブログで使用しているカテゴリーから選ぶようになっています。
投稿画面は通常のブログ記事と同じようにタイトルと本文が入力可能です。
「設定」では受講に対して管理者の承認の有無やアクセスに対する前提条件、コースを完了させるために必ず受講する必要があるレッスンの指定などがあります。
今回「HTML入門コース」として受講には管理者の承認が必要な設定にしました。
アクセスへの前提条件はまだ他にコースがないので今回は無しです。
コースの完了条件の指定には事前にレッスンを投稿しておく必要があります。
レッスンの作成
コースを作成したら次にレッスンを作成します。
レッスンの設定には
- どのコースに属するのか
- レッスンのアクセス条件
- レッスンの完了条件
などがあります。
「どのコースに属するか」は必ず設定しないとならないので1つは必ずコースを作成しておく必要があるわけです。
「レッスンのアクセス条件」は同じコースに属する他のレッスンの中から、事前に完了させておく必要があるものを選択できます。
ただしこの設定、自分が触ってみた限りでは条件を満たしていなくても普通にページにアクセスできちゃいました・・・
しかしレッスンに課題を設定している場合はその課題ページにはちゃんとアクセス出来ないようだったので正しくは「レッスンの課題へのアクセス条件」な気もします。
「レッスンの完了条件」は管理者による承認が必要かどうかを選択できます。
またその場合「課題」を事前に作成しておくことで課題のクリアも完了条件に含ませることができます。
課題については「watu」というプラグインと連携することでwatuで作成したより高機能な課題をレッスンに設定することができるようです。
ちなみに未指定の場合は生徒がレッスンにアクセスするだけで「完了」となります。
ということで、自分が把握している限りレッスン完了とさせる設定は以下の4パターンです。
- 受講生がレッスンにアクセスした段階で自動的に完了とする。
- 受講生がレッスンにアクセスした後、管理者が完了の承認をする。
- 受講生がレッスンにアクセスした後、自分で「完了」設定を行う。
- 受講生にレッスンの課題を提出させ、管理人が合否の判断をして承認をする。
課題の作成
では次に課題を作成してみましょう。
課題を作成するにはコースとそれに属するレッスンを選択する必要があります。
課題はタイトルと課題内容を入力するだけの簡単なものです。
また課題によって解答者にファイルをアップロードさせることも可能です。
登録できたらレッスン登録画面で完了条件として選択します。
課題は1つのレッスンに複数個設定することも可能です。
完了証明書の作成
お次は特定のコースを完了した際に発行する証明書を作成します。
証明書名と本文を入力するわけですが、本文には以下の変数が使用できます。
- {{name}}…完了させたユーザーの名前
- {{courses}}…完了させたコース名
- {{courses-extended}}…完了させたコース名とその概要。概要は「抜粋」が使用される。
- {{date}}…証明書を獲得した日時
- {{id}}…獲得した証明書のユニークなID
また「PDF Bridge」プラグインをインストールすることで証明書をpdfとして出力させることが可能です。
ただし残念ながら日本語の場合は文字化けしてしまい使い物になりません。
実例
最後に受講から完了までの流れを実際に出力される画面を見ながら紹介します。
1.コースへのアクセス
・コースの受講
コースのページにアクセスしたログインユーザーはまずコースの概要を確認した後、「受講する」ボタンをクリックして受講を申請します。
設定によってはページにアクセスした時点で受講とさせることが可能です。
・管理人による承認
管理者ユーザーが管理画面より承認待ちのユーザーを確認して、問題なければ「承認」とします。
2.レッスンへのアクセス
これでコースを受講したユーザーがレッスンへアクセスできるようになりました。
レッスンごとに完了させる設定がしてあるのでユーザーがそれに応じて全てのレッスンを終わらせていきます。
今回は画像を提出させる課題のパターンで実践してみます。
・内容と終了過程の確認
レッスンにアクセスしたユーザーは内容を確認し、レッスンを終了させるために必要な工程を確認します。
・課題の提出
上記「レッスン修了までの工程」にある課題リンクにアクセスすると管理画面内の課題提出画面に移ります。(設定によっては恐らく管理画面に遷移せずにページ上に課題提出フォームを出力させることができると思います。)
ユーザーが課題を送信した後、管理者側が提出された課題の確認を行います。
該当のレッスンの「解答を見る」より解答一覧を表示して、提出内容に問題がなければステータスを「承認」にします。
また承認とする前に「備考/フィードバック」より課題に対してコメントを送ることも可能です。
送られた備考はユーザーの管理画面の課題詳細画面より下記のような感じで表示されます。
・レッスンの完了
課題はこれで完了になりますが、課題の完了=レッスンの完了と自動的にならないようで、また個別にレッスンの完了を管理者が指定する必要があります。(この辺は自分の設定が悪いように思えます)
完了させるには管理画面の「生徒」ページよりコースを指定して、一覧の中から該当の生徒の名前をクリックすることでその生徒の現在のレッスンのステータスが表示されるので、そこから完了させたいレッスンのステータスを「完了」に変更します。
これでようやくレッスンをひとつ完了とさせることができました。
後は残りのレッスンも同じ流れで受講・完了させていきます。
証明書の授与
残りのレッスンも完了させ該当コースの完了条件を満たした際に設定によっては「証明書」を授与することができます。
こちらは証明書を作成した時点で授与条件を設定しているので条件を満たした時点で自動的に付与されます。
ユーザーが取得した証明書を確認するには管理画面の「My証明書」より確認できます。
出力内容はhtmlか別途プラグイン導入によるpdfになりますが、前述のとおりpdfの場合は日本語が文字化けてしまいます。
htmlの場合はこんな感じです。
はい、装飾もクソもないまっさらな文字だけの寂しいページが出力されます・・・
このへん有料版でどうにかできたりするんでしょうかね。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
正直なんのこっちゃと思われているでしょうが、書いてる自分自身も現状このプラグインについて把握しきれていないです。
実際このプラグインを使って本格的にLMSを始められるにはかなり難易度が高いですが、ちょっとしたものならこういったプラグインで対応できると思いますので、「こんなプラグインがあるんだ」程度で記憶の片隅においていただけると幸いです。
それでは皆様よい年末年始をお過ごしください。