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by よしだ よしだ

【連載】九州古今菓子探訪 -弐- シュガーロードのカステラいろいろ

【連載】九州古今菓子探訪 -弐- シュガーロードのカステラいろいろ

ごきげんよう よしだです。

毎回お菓子のある場所を実際に訪ねて、お菓子を味わいつつその土地でお菓子が生まれた背景や風土・歴史も考察するこの連載ですが、今回は例のあのウイルス流行の影響を受け、休日のお出掛けも自粛中で何を題材に記事を書こうかちょっと困っていた次第です。

そういえば最近、いろんなカステラを食べたなと思い出しましたので、今回は冬から春にかけての季節感も感じられるカステラをご紹介したいと思います。

古今菓子探訪 バックナンバー
九州-壱- 熊本 北海道 -壱- 札幌 北海道 -弐- 帯広

村岡総本舗「シベリア」

まず一品目は村岡総本舗の「シベリア」。
村岡総本舗さんは、シュガーロード紀行-伍-小城 でも取り上げましたが、佐賀県小城市に本店のある羊羹の老舗です。

実はこれ、令和元年から発売された”新商品”だそうです。


シベリアはカステラで羊羹をサンドしたお菓子です。

首都圏を中心とした東日本と中部地方では広まっており、近畿以西の西日本ではあまりなじみがないと言われているが、高知県では地元メーカーが作っており、山崎製パンのものも含めてスーパーマーケットなどで幅広く売られている。

まれに地方菓子として中部地方で作られたものが販売されており、カットのサイズも一口で食べられる小さいものが多い。現在では山崎製パン、工藤パン等大手製パン会社からも販売されているが、出荷は東日本に偏る傾向がある。
(中略)

発祥地から考案者、名称由来、食品分類に至るまで未だ正式な解明がなされていない。
ただ、かなり古い歴史があるようで、1916年(大正5年)創業の横浜のコテイベーカリーによれば、誕生は明治後半から大正初期頃で、当時はどこのパン屋でも製造していたとの記録がある。
(中略)

名称の由来に関しては諸説あるが、特によく聞かれる説は、
・羊羹をシベリアの永久凍土に見立てたという説
・カステラの部分を氷原に、
羊羹の部分をシベリア鉄道の線路に見立てたという説
・シベリア出兵にちなんだものだからという説
・日露戦争に従軍していた菓子職人が考案した説 等である。

-Wikipedia シベリア(菓子)-

引用が長くなりましたが、シベリアというお菓子については、現在では起源や発祥などの情報が失われてしまい、よくわからくなってしまっているようです。

また、「出荷は東日本に偏る」とあるように、九州には昔からあったものではなく、何となくなじみの薄いお菓子です。(ここ数年でいえば、ジブリの某アニメ映画に登場したのを見てシベリアの存在をはじめて知った人も多いかもしれません。)


長崎街道沿いの土地にある古い和菓子店さんは、大体何処でもカステラや丸ボーロを作っています。
村岡総本舗さんもその例にもれず、加えて看板商品は羊羹なので、今回発売されたシベリアは、満を持して商品化された感もあります。
村岡総本舗謹製「シベリア」

特設サイトの中にも解説がありますが、バターカステラを使用し、中にサンドされるのも特製の羊羹+餡と、全体で5層構造になったとても豪華なシベリアです。

一口食べてみると濃厚な味わいが広がります。
(このお菓子を食べるときはカロリーのことは考えてはいけない…)

松翁軒「桃カステラ」

二品目は2月から3月にかけての時期に販売される「桃カステラ」。
桃の節句を祝う長崎の縁起菓子です。

以前から食べてみたいと思いつつも店頭に並ぶ期間が限られているため買いそびれていましたが、今年は運よく巡り合うことが出来ました。

今回頂いたのは シュガーロード紀行 -壱-長崎 でも訪れた松翁軒さんの桃カステラ。
円形のカステラを土台に、色をつけたすり蜜(フォンダン)や白餡で桃が描かれています。何とも福々しくて愛らしいお菓子です。

箱に掛けてあるお雛様の絵もかわいい…。

古くから中国と交易のあった長崎では、中国の文化と共に「桃は縁起物」という風習も伝わってきました。

そこでスペイン・ポルトガル人が伝えた南蛮菓子を独自に発展させた「長崎カステラ」に工夫を加え、桃をモチーフに作られるようになったのが「桃カステラ」です。

長崎では、この愛らしいカステラを「桃の節句」の縁起菓子として贈答する習慣が現在に至るまで続いています。

-同封のしおりより引用-

桃カステラは節句の祝い菓子としてだけではなく、出産の内祝いやお返しとして贈られたり、女の子の生後初めてのお宮参りの際に配られたりもしてるそうです。

長崎の菓子店では広く作られているようで、サイズや桃のデザインもお店によって様々です。

松翁軒さんの桃カステラは、上にすり蜜がかかることを考慮してカステラ部分は普通のものより甘さを控えめにしているとのこと。
実際に食べてみると確かに程よい甘さで美味しくいただくことが出来ました。

松翁軒「さくらカステラ」

三品目は「さくらカステラ」。

桃カステラを買いに行った際に店頭に並んでいるのを見つけ、物珍しさもあって購入してみました。

長崎 五島産の天日干しの塩使用の桜葉と、九州産の小麦粉を使いました。
塩漬けの桜葉のほのかな香りと柔らかな塩味がモチモチとした食感と相まって、華やぐ春の薫りが口の中で広がる 馥郁たる味わいの「さくらカステラ」です。

-同封のしおりより引用-

桜色の見た目も春を感じさせます。

桜葉を漬けた際の微かな塩味のおかげで、甘さと風味が一層引き立つ感じです。
こちらは三月から四月の桜の開花時期に合わせての季節限定商品だそうです。

まだまだありそう、いろんなカステラ

今回は佐賀と長崎のカステラ菓子3種をご紹介しました。

2月から3月の間で食した順に紹介しましたが、シベリア → 桃 → 桜 と、それぞれのカステラの味わいからも、冬から春へ季節の移り変わりを感じることが出来ました。

なお今回紹介した商品は、博多駅の中にあるマイングで購入することが出来ます。(ありがとうマイング!)

カステラは長い歴史の中で伝統を守りながら伝えられてきた菓子であると同時に、今では長崎だけではなく全国で作られ、四季折々様々な味の商品が作られていたり、カステラを基にアレンジを加えたお菓子が作られていたりと、進化を続けているお菓子でもあります。

長崎地方だけで絞ってみても、例えば福砂屋のオランダケーキ(ナッツやレーズンの入ったココア生地のカステラ)や、対馬地方で作られるかすまき(=かすてらまき、カステラ生地にたっぷりの餡を包んだロールケーキ状の菓子)など、まだ食べたことのない&気になるカステラが色々とあります。

カステラの世界、なかなか奥深い…。

次回はどこかにお出掛けして、いつもの紀行形式の記事が書けるようになっているといいなと思います。

それではまた。

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